在留期間を更新(就労ビザを延長)したいとき
在留資格を持っている外国人は、現に許可されている在留期間の更新を申請し、審査を経て許可を受けることができます。なお、「許可を受けることができる」のであって、更新を申請すれば必ず許可されるものではありません。その手続きは...

在留期間を更新(就労ビザを延長)したいとき

 
外国人の日本への上陸と在留手続き ―ビザと在留資格―在留期間を更新(就労ビザを延長)したいとき
 

在留資格を持っている外国人は、現に許可されている在留期間の更新を申請し、審査を経て許可を受けることができます

在留期間更新許可申請

在留期間の更新(就労ビザの延長)は正式には「在留期間更新許可申請」と言います。在留資格を持っている外国人は、現に許可されている在留期間の更新を申請し、審査を経て許可を受けることができます。在留資格をもって在留する外国人がその在留資格に基づいて在留することができる期間は、その在留資格とともに決定された在留期間が満了するまでの間です。在留期間満了後も引き続きその在留資格をもって在留するためには、在留期間の更新(いわゆるビザの延長)を申請して許可を受けることが必要です。


更新(ビザ延長)の手続き

申請方法(いつまでに、誰がどこに申請するのか)
在留期限の到来する前(6ヶ月以上の在留期間を有する場合は在留期限の日の3ヶ月前から申請することが可能)に、更新(延長)を希望する外国人ご本人が申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に自ら出頭し、在留期間更新許可申請書と添付書類を添えて申請することが基本です。本人申請が原則ですが、法定代理人や申請取次者も申請することができます。 なお、「許可を受けることができる」のであって、更新を申請すれば必ず許可されるものではありません

手続きの流れ
  1. 必要書類(在留期間更新許可申請書を作成し添付書類)を用意します。
  2. 地方出入国在留管理官署に必要書類を添えて申請(審査期間はおおよそ2週間から1ヶ月程度)します。このとき「申請受付票」をもらいます。
  3. 入管から申請者に審査結果の通知書(はがき)が届きます。
  4. 入管に以下の書類等を提出して新しい在留カードを受け取ります。
  5. ・通知書
    ・申請時にもらった「申請受付票」
    ・パスポート,在留カード(いずれも原本)
    ・手数料(4000円分の収入印紙)


更新の許可
在留資格を有している外国人が、現に持っている在留資格に該当する活動を継続して行っていて、更新の許可後もその活動を行う場合に許可されるのが通常です。が、仮に異なっている場合でも、在留期間更新の申請を行った外国人が許可を受けた後に行おうと予定している活動が、現に有する在留資格に対応する活動に該当することが必要です。

審査のポイント
在留期間の更新は、法務大臣が適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り許可することとされています。この相当の理由があるか否かの判断は、専ら法務大臣の自由な裁量に委ねられ、外国人の行おうとする活動、在留の状況、在留の必要性などを総合的に勘案して行われることとなっていますが、出入国在留管理庁が発表しているガイドラインでは、以下のような事項を考慮することとされています。
  • 行おうとする活動が申請に係る入管法別表に揚げる在留資格に該当すること。
  • 法務省令で定める上陸許可基準に適合していること。
  • 現に有する在留資格に該当する活動を行っていたこと。
  • 素行が不良でないこと。
  • 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること。
  • 雇用・労働条件が適正であること。
  • 納税義務を履行していること。
  • 入管法に定める届出等の義務を履行していること。

  • 提出書類(必要な書類)の重要性
    在留期間更新許可申請の審査は書類による審査です。現在付与されている在留資格の活動に虚偽がなく、許可を受けた後についても、現に有する在留資格に対応する活動に該当していることを提出書類で立証します。
    提出書類に不備があれば、再提出を求められたり、最悪は不許可にもなりかねません。適切な書類の準備が重要になります。

    必要な書類
    申請に必要な書類はおおむね以下の通りです。

    ■在留期間更新許可申請書
    ■本人の写真(申請書に添付)
    ■日本での活動内容に応じた資料
    ・四季報の写し又は日本の証券取引所に上場していることを証明する文書の写しなど
    ・前年分の給与所得の源泉徴収票などの法定調書合計票など
    その他、直近の住民税の課税証明書,納税証明書
    ■在留カード,パスポート
    などです。

    詳細は法務省のホームページで確認できます。ただし、申請人が現に有している在留資格や申請時の状況によって変わってきます。法務省のホームページで記載されている資料のみで許可を受けた在留資格に該当していることが立証できれば問題ありません。

    例えば在留資格が「技術・人文知識・国際業務」で転職もなく業務内容にも変更がなく同じ企業で同じ業務内容であれば、上記の書類です。
    転職していれば、転職先の登記簿謄本,直近の決算書など企業に関する資料、本人の活動内容,活動期間,報酬などがわかる資料や理由書などが必要となります。また、転職がなくても人事異動などで業務内容が変わっている場合は、在留期間の更新ではなく、在留資格変更の許可申請が必要となる場合があります。そのような場合には審査期間が3ヶ月ということもあります。


    就労資格証明書

    転職後も同じ業務内容に従事しているからと言って安易に在留期間の更新(就労ビザの延長)を申請すると、追加の資料提出を求められたり、場合によっては不許可といったこともあり得ます。そのようなリスクを避けるためにも、転職後は「就労資格証明書」の取得を検討すべきです。
    就労資格証明書の活用

    日本で働く外国人は皆この就労資格証明書を必ず持っている必要はありませんが、既に日本に在留している外国人を中途採用しようとする雇用主(企業)は、その外国人を採用しても問題がないことをあらかじめ確認したいと思います。また、外国人本人も転職後も継続して就労ビザを得られることを確認したいと思います。そのようなときに、就労資格証明書を活用します。就労資格証明書の交付を申請することによって、中途採用することに問題が無いかどうか、また、転職先で在留資格の更新(就労ビザの延長)ができるかどうかを事前に確認することができます。

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