借用書など金銭貸借に関する契約書等の書き方

お金の貸借りの時に作成する借用書など金銭貸借契約書の作成ポイントと作成例|神戸 行政書士オフィス辻下

借用書は通常、借主側のみが署名,押印するのに対して、金銭消費貸借契約書は借主側,貸主側双方が署名,押印します。借用書や金銭消費貸借契約書を作成する場合、ポイントは、返す約束をしたこと、借主が金銭を受領済であることの明記です。

個人間のお金の貸し借りで、後から困らないための契約書作成のポイント借用書・金銭消費貸借契約書の書き方|必要な項目と作成例・注意点

友人や知人、親族などにお金を貸すとき、「親しい間柄だから借用書までは必要ないだろう」と考えることがあります。しかし、お金の貸し借りについて書類を作成していないと、後になって貸付金額や返済期限、利息の有無などについて、当事者の認識が食い違うことがあります。このようなトラブルを防ぐために役立つのが、借用書や金銭消費貸借契約書です。

借用書は、お金を借りた事実や返済の約束を記載する書類です。金銭消費貸借契約書は、貸主と借主が合意した貸付金額、返済期限、返済方法などを明確にする契約書です。どちらも、お金の貸し借りについて合意した内容を確認し、後日のトラブルを防ぐために役立ちます。


本記事では、借用書と金銭消費貸借契約書の具体的な作成例を紹介したうえで、必要な記載項目、両者の違い、法的な注意点などを行政書士が解説します。

1.お金を貸すときは借用書や金銭消費貸借契約書を作成しましょう

お金を貸すときには、貸付金額や返済期限、返済方法などについて、貸主と借主が合意する必要があります。例えば、友人に50万円を貸す場合でも、次のような事項を確認しておくことが重要です。

  • 貸付金額はいくらか
  • いつお金を渡すのか
  • いつまでに返済するのか
  • 一括返済か分割返済か
  • 利息を付けるのか、無利息とするのか
  • 返済が遅れた場合にはどうするのか

これらの事項について口頭で合意することもありますが、書面に残していない場合、時間の経過とともに約束の内容が曖昧になることがあります。例えば、貸主は「半年後に全額返済してもらう約束だった」と考えていても、借主は「余裕ができたら返せばよいと思っていた」と認識しているかもしれません。

また、貸主は利息を付けるつもりだったのに、借主は無利息だと思っていたということも考えられます。このような認識の違いを防ぐためには、お金を貸す前、または貸すときに、合意した内容を書面にまとめておくことが大切です。

借用書と金銭消費貸借契約書はどちらを作成する?

比較的単純なお金の貸し借りで、借主が借入れの事実と返済の約束を確認する場合には、借用書を作成する方法があります。一方、貸付金額が大きい場合や、分割返済、利息、遅延損害金など、複数の条件を取り決める場合には、金銭消費貸借契約書として内容を整理することが考えられます。

ただし、借用書と金銭消費貸借契約書は、名称だけで法的な効力が決まるものではありません。重要なのは、誰が、誰に、いくらのお金を貸し、どのような条件で返済することを約束したのかが明確になっていることです。

2.借用書と金銭消費貸借契約書の書き方・作成例

借用書や金銭消費貸借契約書には、法律で一律に決められた書式があるわけではありません。しかし、貸付金額や返済期限など、重要な事項を明確に記載する必要があります。ここでは、基本的な借用書、金銭消費貸借契約書、分割返済の場合の条項例を紹介します。

2-1.借用書の基本的な作成例

借用書は、一般に、借主が貸主に対して、お金を借りた事実と返済の約束を記載して交付する書類です。例えば、50万円を無利息で借り、約1年後に一括返済する場合には、次のような記載が考えられます。

借用書

貸主 ○○○○ 様

私は、令和○年○月○日、貴殿から金50万円を借り受け、同日、全額を受領しました。

上記借入金について、次のとおり返済することを約束します。

1.借入金額

金500,000円

2.返済期限

令和○年○月○日

3.返済方法

返済期限までに、貸主が指定する金融機関の預金口座に振り込む方法により、一括して返済します。

振込手数料は借主が負担します。

4.利息

本借入金は無利息とします。

令和○年○月○日

借主

住所:

氏名:           印

この借用書では、既にお金を受け取っていることを前提として、借入金額、返済期限、返済方法、利息の有無を記載しています。借用書を作成する際には、実際にお金を受け取った日と、借用書の作成日が異なる場合があるため、両者を区別して記載することが重要です。また、上記の例では無利息としていますが、利息を付ける場合には、利率や支払方法などを追加する必要があります。

2-2.金銭消費貸借契約書の基本的な作成例

金銭消費貸借契約書は、貸主と借主の双方が合意した内容を記載する契約書です。借用書と同様に貸付金額や返済期限などを記載しますが、利息、遅延損害金、期限の利益喪失などの条件を条項として整理することができます。以下は、既に金銭を交付したことを確認し、無利息で一括返済する場合の作成例です。

金銭消費貸借契約書

貸主○○○○(以下「甲」という。)と借主□□□□(以下「乙」という。)は、金銭の貸借について、次のとおり契約する。

第1条(貸付けおよび金銭の受領)

甲は乙に対し、令和○年○月○日、金1,000,000円を貸し付け、乙は同日、これを受領したことを確認する。

第2条(返済期限および返済方法)

乙は甲に対し、前条の借入金1,000,000円を、令和○年○月○日限り、甲が指定する金融機関の預金口座に振り込む方法により、一括して返済する。

2.前項の振込手数料は乙の負担とする。

第3条(利息)

本契約に基づく借入金は無利息とする。

第4条(遅延損害金)

乙が第2条に定める返済期限までに借入金を返済しないときは、乙は甲に対し、返済期限の翌日から支払済みまで、未返済元金に対して年3%の割合による遅延損害金を支払う。

以上、本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙各自署名押印のうえ、各1通を保有する

令和○年○月○日

甲(貸主)

住所:

氏名:           印

乙(借主)

住所:

氏名:           印

この作成例では、既に貸主から借主へ金銭が交付されていることを前提としています。

これからお金を貸す場合には、第1条の記載内容を変更する必要があります。また、遅延損害金の利率は、契約内容や適用法令を確認したうえで設定します。上記の年3%はあくまで記載例であり、すべての契約で一律に適用される利率ではありません。

2-3.分割返済の場合の条項例

借入金を一括返済するのではなく、毎月一定額ずつ返済する場合には、返済額、返済回数、返済日などを明確にする必要があります。例えば、借入金60万円を無利息で、毎月5万円ずつ12回に分けて返済する場合には、次のような条項が考えられます。

条項例

第○条(返済方法)

借主は貸主に対し、本契約に基づく借入金600,000円を、令和○年○月から令和○年○月まで、毎月末日限り金50,000円ずつ、合計12回に分けて返済する。

2.前項の返済は、貸主が指定する金融機関の預金口座に振り込む方法により行う。

3.振込手数料は借主の負担とする。

この場合、返済開始月から最終返済月までが12か月となっているか、各回の返済額の合計が借入金額と一致しているかを確認する必要があります。また、分割金の支払いが遅れた場合には、残額を一括して返済する義務が生じる条件を定めることも考えられます。例えば、次のような条項です。

条項例

第○条(期限の利益喪失)

借主が前条に定める分割金の支払いを怠り、その未払額の合計が金100,000円に達したときは、貸主からの通知または催告を要することなく、当然に期限の利益を失い、借主は貸主に対し、その時点における未返済元金の全額を直ちに返済する。

このような条項を設ける場合には、何を期限の利益喪失事由とするのか、通知や催告を必要とするのかなど、当事者間で合意した内容を明確にする必要があります。なお、上記の作成例は、一般的な契約書の構成を示すためのものです。実際には、利息の有無、返済方法、保証人や担保の有無などによって、必要な条項が異なります。

3.借用書・金銭消費貸借契約書に記載する必要な項目

借用書や金銭消費貸借契約書を作成する際には、貸主と借主が合意した内容を正確に記載することが重要です。ここでは、以下のような基本的な記載項目について説明します。

  1. 貸主・借主の氏名と住所
  2. 貸付金額と金銭の受領
  3. 返済期限と返済方法
  4. 利息の有無と利率
  5. 遅延損害金
  6. 期限の利益喪失条項
3-1.貸主・借主の氏名と住所

まず、お金を貸す人と借りる人を明確にします。契約書では、貸主を「甲」、借主を「乙」と表記することが一般的です。また、契約書の末尾には、貸主と借主の住所、氏名、作成日などを記載します。

個人間の貸し借りでは、同姓同名の人物との混同を避けるためにも、氏名だけでなく住所などを記載し、当事者を特定できるようにすることが重要です。

3-2.貸付金額と金銭の受領

貸付金額は、契約書の基本となる重要な事項です。例えば、100万円を貸す場合には、「金1,000,000円」と明確に記載します。また、金銭消費貸借契約では、実際にお金を交付したかどうかが重要になる場合があります。既にお金を渡している場合には、借主がその金銭を受領した事実を記載することが考えられます。

一方、これからお金を貸す場合には、実際にはまだ金銭を受け取っていないにもかかわらず、「受領した」と記載しないように注意する必要があります。

3-3.返済期限と返済方法

借入金をいつまでに返済するのかを明確にします。例えば、「令和○年○月○日限り」と具体的な日付を記載します。返済方法についても、銀行振込、現金による交付など、当事者が合意した方法を記載します。銀行振込による場合には、振込先口座や振込手数料の負担についても取り決めることが考えられます。分割返済の場合には、毎月の返済額、返済日、返済回数、最終返済日などを明確にします。

3-4.利息の有無と利率

お金を貸す場合、必ず利息を付けなければならないわけではありません。民法第589条は、特約がなければ、貸主は借主に対して利息を請求できないと定めています。そのため、友人や親族などに無利息でお金を貸すこともできます。

無利息とする場合には、契約書に「本契約に基づく借入金は無利息とする」と記載すると、当事者間の認識を明確にできます。一方、利息を付ける場合には、利率、計算方法、支払時期などを取り決める必要があります。ただし、利息制限法による上限を超える利息の約定は、その超過部分が無効となるため注意が必要です。

3-5.遅延損害金

遅延損害金とは、借主が約束した返済期限までに返済しなかった場合に問題となる損害賠償です。利息が借入金の利用に対する対価であるのに対し、遅延損害金は返済が遅れたことに対する損害賠償という違いがあります。契約書に遅延損害金についての条項を設ける場合には、利率や計算方法などを明確にします。

なお、遅延損害金の特約がない場合でも、法律上の要件を満たせば、法定利率による遅延損害金を請求できる場合があります。また、遅延損害金の利率についても、利息制限法などの制限に注意する必要があります。

3-6.期限の利益喪失条項

期限の利益とは、簡単にいえば、約束した返済期限が到来するまでは、借主が返済を猶予される利益のことです。例えば、100万円を1年後に返済する約束をした場合、借主は原則として、返済期限まで直ちに返済する義務を負わないという利益があります。

しかし、一定の事情が生じた場合には、その利益を失うことがあります。民法第137条は、期限の利益を主張できなくなる場合について規定しています。また、契約書では、分割金の支払いを一定回数怠った場合などについて、期限の利益喪失条項を設けることがあります。期限の利益喪失条項を設ける場合には、どのような条件で残額の一括返済義務が生じるのかを明確にすることが重要です。

4.借用書と金銭消費貸借契約書の違い

借用書と金銭消費貸借契約書は、どちらもお金の貸し借りについて書面に残すためのものです。一般的には、借用書は借主が作成して貸主に交付する形式、金銭消費貸借契約書は貸主と借主の双方が契約当事者として作成する形式が多く見られます。ただし、書類の名称や形式だけで法的効力が決まるわけではありません。

4-1.借用書は借主が作成する形式が一般的

借用書は、借主が貸主に対し、お金を借りた事実や返済の約束を記載する書類です。例えば、「金50万円を借り受け、令和○年○月○日までに返済します」という内容を記載します。一般的には借主が署名・押印して貸主に交付する形式が多く、比較的簡潔な書面として作成できます。ただし、借用書であっても、返済期限、利息、遅延損害金などの条件を詳しく記載することは可能です。

4-2.金銭消費貸借契約書は双方の合意内容をまとめる形式

金銭消費貸借契約書は、貸主と借主が合意した内容を条項として整理する契約書です。貸付金額や返済期限だけでなく、利息、遅延損害金、期限の利益喪失、保証人、担保などについて、必要に応じて取り決めることができます。一般的には、貸主と借主の双方が署名・押印し、それぞれが契約書を保有する形式が用いられます。

4-3.どちらを作成すればよい?

借用書と金銭消費貸借契約書のどちらを作成するかは、貸付金額や返済条件、当事者間で取り決める内容によって判断します。例えば、少額で返済条件が単純な場合には、借用書を作成することが考えられます。一方、高額な貸付けや長期間の分割返済など、複数の条件を取り決める場合には、金銭消費貸借契約書として整理することが考えられます。ただし、重要なのは書類の名称ではなく、当事者間で合意した内容が明確に記載されていることです。借用書であっても、必要な事項が明確に記載されていれば、お金の貸し借りを確認するための重要な書面になります。

5.金銭消費貸借契約書を作成する際の法的な注意点

5-1.口約束でも金銭消費貸借契約は成立する?

お金の貸し借りは、必ず契約書を作成しなければ成立しないわけではありません。民法第587条は、当事者の一方が金銭などを受け取り、これと同じ種類・品質・数量の物を返還することを約することで、消費貸借の効力が生じると定めています。そのため、貸主がお金を渡し、借主が同額のお金を返すことを約束した場合には、借用書や契約書がなくても金銭消費貸借契約が成立し得ます。

ただし、契約書がない場合には、貸付けの事実や返済条件について、後から証明することが難しくなる場合があります。契約書は、契約を成立させるためだけでなく、当事者間で合意した内容を確認し、証拠として残すためにも役立ちます。

5-2.お金を渡す前と渡した後では契約書の書き方が異なる

金銭消費貸借契約書を作成する際には、実際にお金を渡した後なのか、これからお金を渡す予定なのかを区別する必要があります。既にお金を渡した場合には、次のような記載が考えられます。

「甲は乙に対し、令和○年○月○日、金1,000,000円を貸し付け、乙は同日これを受領した。」

一方、これからお金を貸す場合には、次のような記載が考えられます。

「甲は乙に対し、令和○年○月○日に金1,000,000円を貸し付けることを約し、乙はこれを借り受け、返還することを約する。」

民法第587条の2は、書面でする消費貸借について、金銭を交付する前でも契約が成立する仕組みを規定しています。ただし、書面による消費貸借では、金銭を受け取る前の借主による解除や、金銭交付前に当事者の一方について破産手続開始決定があった場合などについても規定があります。したがって、これからお金を貸す場合には、金銭の交付時期や方法などを明確にしたうえで、実際の契約内容に合った書面を作成することが重要です。また、銀行振込によって貸し付ける場合には、振込記録なども保存しておくことをおすすめします。

5-3.利息制限法による利率の制限

お金を貸す場合には、当事者間で利息を取り決めることができます。ただし、利息制限法によって、貸付元本の金額に応じた上限利率が定められています。

貸付元本 利息の上限利率
10万円未満 年20%
10万円以上100万円未満 年18%
100万円以上 年15%

例えば、元本100万円の貸付けについては、利息制限法上の上限利率は年15%です。これを超える利息の約定は、超過部分が無効となります。また、遅延損害金についても利息制限法による制限があり、通常の金銭消費貸借では、原則として上記上限利率の1.46倍が制限の基準となります。営業的金銭消費貸借については別の特則があるため、契約の性質に応じた確認が必要です。

なお、無利息でお金を貸すこともできます。無利息とする場合には、その旨を契約書に記載しておくと、当事者間の認識を明確にできます。

5-4.契約書への署名・押印と証拠としての効力

借用書や金銭消費貸借契約書では、当事者の署名・押印が重要になります。ただし、法律上、すべての金銭消費貸借契約について、署名と押印の両方が必ず必要とされるわけではありません。契約の成立と、作成した書類が証拠としてどの程度役立つかは、区別して考える必要があります。

例えば、借主本人が署名した借用書は、本人がその内容を確認して作成したことを示す資料として役立ちます。また、契約書の作成日、当事者の氏名・住所、貸付金額、返済条件などが明確であれば、後から契約内容を確認しやすくなります。なお、契約書を作成しても、必ず貸付金を回収できることが保証されるわけではありません。

5-5.借用書や金銭消費貸借契約書に収入印紙は必要?

紙の借用書や金銭消費貸借契約書は、その記載内容によって、印紙税法上の「消費貸借に関する契約書」に該当する場合があります。例えば、消費貸借に関する契約書について、契約金額に応じた印紙税額は次のようになります。

契約金額 印紙税額
1万円未満 非課税
1万円以上10万円以下 200円
10万円超50万円以下 400円
50万円超100万円以下 1,000円
100万円超500万円以下 2,000円
500万円超1,000万円以下 10,000円

例えば、契約金額が100万円の金銭消費貸借契約書を紙で作成する場合、印紙税額は1,000円です。ただし、借用書という名称であっても、記載内容によって課税文書に該当する場合があります。また、電子的に作成・締結され、紙の課税文書を作成しない場合には、印紙税の取扱いが異なります。収入印紙が必要かどうかは、書類の名称だけでなく、実際の記載内容や作成方法に応じて確認する必要があります。

6.個人間・親族間のお金の貸し借りで注意したいこと

6-1.友人・知人にお金を貸す場合

友人や知人など、親しい間柄でのお金の貸し借りでは、相手を信用して借用書を作成しないことがあります。しかし、親しい間柄だからこそ、後になって返済条件について認識が食い違うと、人間関係にも影響することがあります。そのため、お金を貸すときには、貸付金額、返済期限、返済方法などを確認し、合意した内容を書面に残すことをおすすめします。契約書を作成することは、相手を疑うためではなく、双方が約束の内容を確認するための方法でもあります。

6-2.親子・親族間でお金を貸す場合

親子や兄弟姉妹など、親族間でお金を貸す場合にも、借用書や金銭消費貸借契約書を作成することが考えられます。特に、住宅購入資金など、比較的高額なお金を貸す場合には、貸付金額や返済方法を明確にしておくことが重要です。

また、親族間の貸付けでは、税務上、贈与と判断される可能性についても注意する必要があります。借用書や契約書を作成しただけで、必ず税務上の貸付けとして認められるわけではありません。実際に返済する意思や返済能力があるか、契約に従って返済が行われているかなど、取引の実態が重要になります。税務上の判断が必要な場合には、税理士などの専門家への相談を検討してください。

6-3.契約書を作成した後に返済条件を変更する場合

金銭消費貸借契約書を作成した後に、返済期限や返済方法を変更することもあります。例えば、当初は一括返済の約束だったものの、借主の事情により分割返済に変更する場合です。このような場合には、貸主と借主が変更後の条件について合意し、その内容を変更契約書や合意書などにまとめることが考えられます。変更する内容だけでなく、元の契約のどの部分を変更するのかを明確にすることが重要です。

6-4.既にお金を貸していて借用書がない場合

お金を貸したときに借用書や金銭消費貸借契約書を作成していなかった場合でも、借主との合意によって、後から契約書を作成できることがあります。例えば、借主が現在の未返済額を認め、今後の返済方法について合意できる場合には、債務承認弁済契約書を作成することが考えられます。

債務承認弁済契約書は、既に存在する債務について、借主がその存在や金額を認め、今後の返済方法を明確にするための契約書です。既にお金を貸していて、後から契約書を作成したい方は、次の記事をご覧ください。

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7.借用書・金銭消費貸借契約書の作成に関するよくある質問

Q1.借用書と金銭消費貸借契約書はどちらを作成すればよいですか?

貸付金額や返済条件、取り決める内容によって異なります。比較的単純なお金の貸し借りであれば、借用書を作成する方法があります。一方、分割返済、利息、遅延損害金、期限の利益喪失など、複数の条件を取り決める場合には、金銭消費貸借契約書として整理することが考えられます。ただし、書類の名称だけで法的効力が決まるわけではなく、記載内容が重要です。

Q2.借用書に押印は必要ですか?

すべての借用書について、法律上、押印が必須とされているわけではありません。ただし、後から書類の作成者や記載内容について争いが生じることを防ぐため、借主本人による署名や押印など、作成者を確認できる方法を採用することをおすすめします。

Q3.無利息でお金を貸しても問題ありませんか?

無利息でお金を貸すこともできます。民法第589条は、特約がなければ、貸主は借主に利息を請求できないと定めています。無利息とする場合には、契約書にその旨を明記しておくと、後から利息の有無について認識が食い違うことを防ぎやすくなります。

Q4.分割返済の場合はどのように記載すればよいですか?

毎月の返済額、返済日、返済回数、最終返済日などを明確に記載します。例えば、60万円を毎月5万円ずつ12回に分けて返済する場合には、各回の返済額と返済期限を具体的に取り決めます。また、分割金の支払いが遅れた場合の取扱いについても、必要に応じて条項を設けることが考えられます。

Q5.契約書を作成した後に返済条件を変更できますか?

貸主と借主が合意すれば、返済期限や返済方法などを変更することは可能です。変更する場合には、変更後の条件を明確にし、必要に応じて変更契約書や合意書などを作成します。

Q6.借用書がないまま、既にお金を貸してしまった場合はどうすればよいですか?

借主が借入れの事実や現在の未返済額を認め、今後の返済条件について合意できる場合には、後から債務承認弁済契約書などを作成することが考えられます。ただし、借主が債務の存在や金額を否定している場合など、当事者間に争いがある場合には、弁護士への相談を検討してください。

8.借用書・金銭消費貸借契約書の作成をご希望の方へ

借用書や金銭消費貸借契約書は、ひな形を参考にして、ご自身で作成することもできます。しかし、実際の契約書では、貸付金額、返済期限、利息の有無、返済方法などによって、必要な記載内容が異なります。例えば、分割返済を取り決める場合には、毎月の返済額や返済回数、最終返済日などを正確に記載する必要があります。また、利息や遅延損害金、期限の利益喪失などの条項を設ける場合には、法令上の制限を確認し、条項相互に矛盾が生じないように作成することが重要です。

行政書士による借用書・金銭消費貸借契約書の文案作成

当オフィスでは、借用書や金銭消費貸借契約書など、権利義務に関する書類の文案作成を承っています。

当オフィスでは、書類作成に特化したサービスとして、当事者間で合意した内容を整理し、個別の事情に合わせた契約書を作成します。特に、次の3点を重視しています。

  1. 個別の事情に合わせた契約書の作成
  2. 貸付金額や返済条件などを確認し、ひな形をそのまま使用するのではなく、ご依頼内容に合わせた契約書の文案を作成します。

  3. 論理的で分かりやすい契約書の作成
  4. 当事者間で合意した内容を正確に表現し、条項相互に矛盾が生じないように整理します。

  5. 書類作成に特化したリーズナブルな料金設定
  6. 当オフィスでは、契約書の文案作成に業務を特化することで、書類作成を専門家に依頼したい方に向けたサービスを提供しています。

なお、当オフィスの業務は、当事者間で合意した内容の文書化を中心としています。の返済をめぐる紛争解決のための交渉や債権回収、裁判手続の代理などは、当サービスには含まれません。

契約書作成サービスのご案内

個人のお客様

「借用書を作成したいが、どのように書けばよいか分からない」「分割返済や利息について、合意した内容を正確に契約書へ記載したい」「ひな形では対応できないため、個別の事情に合わせた契約書を作成してほしい」このような場合には、行政書士による契約書の文案作成をご検討ください。

当オフィスでは、借用書、金銭消費貸借契約書、債務承認弁済契約書など、お金の貸し借りに関する書類の作成を承っています。作成サービスの内容、料金、ご依頼の流れについては、次のページをご覧ください。当事者間で合意した内容を、論理的で分かりやすい契約書にまとめるための文案作成サービスを提供しています。

[借用書・金銭消費貸借契約書などの書類作成サービスはこちら]→【『債務承認弁済契約書,借用書の作成代行』を詳しく見る】



ご相談・お問い合わせ

借用書や金銭消費貸借契約書の作成をご希望の方は、まずはお問い合わせください。お金を貸す予定の金額、返済方法、利息の有無など、ご事情を確認したうえで、作成する書類の内容や料金についてご案内します。

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        Profile
        大学で応用数学を学び、システムエンジニアとしてIT関連企業に勤務。2017年行政書士事務所を開業し現在に至る。
        申請取次行政書士    2級ファイナンシャルプランニング技能士